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三平和男コラム「三十三間堂先手観音立像との再会」
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2018年7月9日
先日、40数年ぶりに京都に行く機会がありました。自分が所属する労務理論学会が京都の同志社大学で開催され、そこで、筆者が拙い報告をするためでした。報告内容の詳細については改めて別の機会にお伝えさせて頂きますが、テーマは「中小企業における同一労働同一賃金の実態と課題」であり、アカデミックな理論の問題・課題を現実社会の実情を踏まえて、今後のあるべき方向性について問題提起をした報告発表でした。出来栄えはともかく多くの学者、研究者、同業社労士が参加され様々な視点からのご質問、ご意見を頂き大変勉強になり、有益な機会を頂いたことに感謝しております。
学会報告を終え、夕刻からの総会・懇親会まで時間が空いたので、つかの間の観光を楽しむことに致しました。
京都で有名な名所は数多くありますが、最も好きな場所は「三十三間堂」です。限られた時間ですので、迷わず観光タクシーにて三十三間堂に向かってもらいました。ここの正式名は「蓮華王院」で、その本堂が「三十三間堂」と通称されています。この御堂は後白河上皇がその御所内に、当時権勢を誇った平清盛の資財協力を得て創建したものですが、その御堂は80年後の1249年に市中からの火災により焼失し、後嵯峨上皇によって1266年に再建されたものが現存のものです。40年ぶりに再会した千体の観音立像は、以前に出会った時の印象と変わらず圧倒されるような荘厳さに満ち溢れていました。整然と並ぶ等身大の1000体の観音立像は、一つとして同じ表情をしていません。優しい笑みを浮かべるもの、慈愛に満ちたお顔、様々な表情を見せてくれています。この観音立像には、必ず会いたい人に似た像があるとも伝えられています。
この場にいると、様々な日常の悩み・葛藤・苦しみなどの邪念から解き放たれ、ひと時ではありますが、心の平安を取り戻せた気が致しました。