事務所コラム
三平和男コラム「人にとって、働くことの意味とは」
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2020年10月21日
今年も気が付けば、季節の移り変わりを感じる余裕もないままに、一年の終わりが近づく時期となってしまいました。
新型コロナの影響で、仕事の上でお客様や同業者などとお会いすることが難しい状況となり、ZOOMなど今までとは異なる形でのコミュニケーション手段が急速に普及しました。
そして、在宅ワーク・テレワークの普及は仕事の仕方だけではなく、家庭生活にも大きな変化を生じさせました。
コロナ感染防止対応に伴う、働き方・生活スタイルの変化は一人ひとりの生き方・はたくことの意味を改めて考える時間を与えてくれたのではないでしょうか。
人はみな働くことによって、生活の糧を得ることになります。
それは、生きていく上では最低限、必要なこととして、つらい仕事でも誰もが行うことです。
しかし、衣食住が足りることが日常生活の必要条件だとすれば、パンのみではない生きがいを持つことが十分条件です。
人間は必要条件が満たされても、十分条件が満たされなければ満足できない動物です。
人生において日々の仕事にかかる時間の割合は、全体の時間の3割程度ですが、その3割の仕事時間を充実、満足させるうえで、残りの7割の時間をどのように過ごすかということはとても大切です。
在宅ワークによって家族で過ごす時間が増えたことから、家族の存在の大切さを改めて実感された方も多いと思います。
そして、仕事時間を充実させるためにも、それぞれの家庭での仕事以外の時間が、いかに大切かということを知ったのではないでしょうか。
例えば、平日でも家族そろって夕食を囲むことに新鮮な喜びを感じ、当たり前の日常生活に幸福感を感じ、人の営みとは、幸せとは何か、ということを考えるよい機会になったのではないかと思っています。
人それぞれが自分の生活のベースである家族の存在、家庭生活の充実なくしては、仕事時間を充実、満足させることはできません。
コロナと共存していく新たな時代においては、一人ひとりの価値観に基づいて、改めて人生における個々人の仕事への向き合い方について考えてみてはいかがでしょうか。