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三平和男コラム「憧れの食べ物」
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2024年4月1日
歳をとってきて何が悲しいかというと、食べたいものが食べられないことだ。
加齢に伴って、内臓の機能も低下してくるということや、
何らかの疾患による食事制限を強いられているということもある。
何も豪華な食事を楽しみたいわけではない。若い時から、これを食べれば元気が出るというというもの、
私の場合は、かつ丼、カツカレーといった、高カロリーではあるがごくごく庶民的な食べ物だ。
学生時代、大盛りのカツ丼、カツカレーを一心不乱に食した時間は至福の時間であり、
意味不明なエネルギーが湧いてくるようだった。
2,000円以上する上品で豪華なカツ丼も良いのだが、1,000円以下の普通のカツ丼が良いのだ。
学生時代、学食でカツ丼は憧れだった。カツ丼を食べたいのだが、
それを横目に180円で食べられるチキンカツ定食で我慢してきた。
今思えば、ずいぶんと薄っぺらな肉をたっぷりの衣で包んだカツを卵でとじた代物だが、
昭和の時代の貧乏学生にとっては、仕送りが届いた日になんとか食べられる憧れの食べ物だった。
カツカレーも同様だが、社会に出てからは、この二つのメニューは大盛りで注文するのが常であり、
当たり前のようにどこのお店でも「大盛りですよね。」とか「大盛りできますよ。」と声をかけられてきた。
ところが最近は、カツ丼とカツカレーに限らず、このようなことを言われることがない。
よほど、見た目から年寄りに見えているのだろうかと、ついひがんでしまう自分が嫌になる。
昔から大食いではあったが、大盛りどころか普通盛りも注文するのに躊躇してしまうようになってしまった。
本当に悲しいことだ。何も贅沢は言わない、普通盛りでいいからカツ丼を食べたい。
できれば、ミニカレーもあれば最高なのだが。
まだまだ花粉症に悩まされる時期ですが、桜をはじめ色とりどりの
草花が咲き乱れる春の到来を楽しむ余裕を持ちたいものですね。
今月も、どうぞ宜しくお願い致します。