事務所コラム
三平和男コラム「手紙を書くことの効用」
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2020年8月1日
長い梅雨も明け、本格的な夏到来で、本来であれば心躍る季節ですが、コロナの感染におびえながらの日々が続いています。「新たな日常」に慣れることは大切ではありますが、今までの日常を簡単に忘れることができないのも現実です。そんな胸中複雑な思いで日々、過ごされている方は多いのではないかと思います。
そんな思いを共有したいという心理からなのか、はたまた、単に歳をとったせいなのかはわかりませんが、最近、古くからの知人、友人に連絡を取ることが急に増えました。メールやラインという便利な連絡手段があるのも、字の下手な者にとっては、ありがたいです。
しかし、時に、図々しくも手書きの手紙を送ることもあります。本当に読みにくい字とまとまりのない文で、申し訳ない気持ちになり、「乱筆乱文をご容赦ください」などという便利な一文を必ず添えるのですが、そんな一文では、とても済まないほどのひどい手紙なのですが。それでも、相手の状況を思い浮かべながら、自分の気持ちを文章にして伝えるという行為は、ひと時であっても自分の心を穏やかにし、自分自身をも客観化することができる気がしています。そして、その手段が直筆の手紙であれば、自分の思いがより強く相手の方の心に伝わるような気がしています。そして、汚い字であっても、自分の文字を一文字一文字見つめながらペンを走らせることによって、自分の置かれた現在の状況を冷静に見つめ、なすべきことを考えることができる気がしてきます。
コロナ感染症が蔓延している今、様々な制約を強いられている中で、これから、この時代を自分らしく生きていくために、何をどのようにすべきなのかを考える機会とし、前を向いてがんばりましょう。
皆様、くれぐれもご自愛ください。